
防災用の水は、家族分をどのくらい備えればいいの?



水は、飲料用と調理用として1人1日3Lが目安です。
3人家族に必要な水は、最低3日分で27L。
できれば7日分の63Lを備えておくことが推奨されています。
でも、27Lや63Lと聞くと、「そんなにたくさん、どこに置けばいいの?」と思いますよね。
防災備蓄の水は、1か所にまとめず、家の中の複数の場所に分けて置くのがおすすめです。
わが家では、防災リュック・床下収納・パントリー・2階クローゼットの4か所に分けて収納しています。
1か所から取り出せなくなっても、別の場所に水が残るようにするためです。
東日本大震災のとき、私は宮城県沿岸の職場で被災しました。津波の影響で屋上から降りられず、雪の中、リュック1つだけで避難。水もトイレもない状態で一夜を過ごしました。
あの経験から、わが家では水を最優先で備えています。
この記事を読むと、こんなことがわかります。
・ 3人家族に必要な水の量
・ 水を分散して置く理由
・ わが家で収納している4か所
・ 400mlと1.8Lの保存水の使い分け



整理収納アドバイザー1級の私が、わが家で実践している水の備蓄方法を写真と図で紹介します。
買い替えの回数を減らしたくて、わが家では10年保存水を選びました。
防災備蓄水の目安は?3人家族なら最低27L
水の備蓄を始めたきっかけ
東日本大震災で被災した日は、津波の影響で一晩陸に降りることができませんでした。
翌日、水が引いたことを確認してから、家まで3駅分の距離を歩いて帰りました。
当時、懐中電灯などは用意していましたが、自宅に水は備蓄していませんでした。
その後、自宅近くの職場へ行くと、会社が従業員用に保管していた非常用の水を提供してくれました。
あのとき受け取った水は、本当に嬉しかったです。



この経験から、支援を待つだけではなく、自宅にも水を備えておく必要があると感じました。
農林水産省では、飲料用と調理用として1人1日3L、最低3日分の水を備えることが案内されています。また、収納場所が限られる場合は複数の部屋に分け、2階建て以上の住宅では1階と2階に分散して保管する方法も紹介されています。
出典:農林水産省「大事な水、どうやって備えますか?」
わが家でもこの考え方を取り入れ、防災リュック・床下収納・パントリー・2階クローゼットの4か所に分けています。
3人家族なら最低27L、7日分は63L
まず必要な水の量を確認しましょう。
飲料水の目安 水は1日3Lが目安です
1人あたり1日3L × 家族人数 × 最低3日分
3人家族なら…3L × 3人 × 3日 = 27L
大規模災害への備えは7日分を推奨されています。3L×3人×7日分=63L
そんなに必要なの?と思いますよね。
この3Lは、飲料用と調理用を合わせた目安です。手洗い・体を拭く・洗濯などに使う生活用水は、別に必要になります。
防災備蓄の水を4か所に分散している理由
水の備蓄で大切なのが「分散して保管すること」です。



なぜ分散するの?



災害では家の中でこんなことが起きます。
・ パントリーが開かない
・ キッチンに行けない
・ 停電で暗くて取り出せない
・ 棚が倒れて取り出せない
その場所に入れなくなると、必要なときに水を取り出せない可能性があります。


水の備蓄は戸建てのイメージが強いかもしれませんが、賃貸でも「2か所」に分けるだけでもいいと思います。
たとえば、玄関+クローゼットなど、取り出せる場所とまとまった量を置ける場所に分ける方法があります。
ただし分散しすぎには注意。分散する場所が増えると、賞味期限を確認する場所も増えます。
わが家では5年保存水を3本期限切れにしたため、現在は管理できる4か所までにしています。
わが家の水の収納場所


水のサイズは用途によって使い分けています。
| サイズ | 用途 |
| 400ml | 防災リュック・持ち出し用 |
| 1.8L | 自宅備蓄・調理用 |
収納のこだわりポイント
・わが家では段ボールを床に直置きしない
床の湿気や掃除のしにくさが気になるため、2階クローゼットでは台に載せています。重い水を載せる台やラックは、耐荷重も確認して選びます。
・ キャスター付きワゴンやラックに乗せる
キャスター付きの台やラックに載せると、床を掃除しやすく、重い水を動かすときにも便利です。水は重いため、使用する台の耐荷重も確認しています。
・直射日光を避ける
商品の表示に従い、直射日光を避けた常温の暗所に保管しています。




床下収納や2階クローゼットに置いている1.8Lの10年保存水はこちら
防災リュックに入れている400mlの10年保存水はこちら
また、わが家では防災用ウォーターバッグも用意しています。
ウォーターバッグとは、折りたたんで収納できる給水用の袋のこと。断水時に給水所から水を運ぶときに活躍します。ペットボトルより大容量で、使わないときはコンパクトに収納できるのが特徴です。
写真左がアイリスオーヤマの10L、右がライフウォーターバッグです。


断水時には、給水所から自宅まで水を運ぶことも考えておく必要があります。
水は1Lで約1kgあるため、10Lのウォーターバッグなら水だけで約10kgになります。
わが家では自転車で運ぶことを想定しているため、折りたたみカートは持っていません。
自転車で運ぶ場合も、荷台の積載上限や固定方法を事前に確認し、無理のない量に分けて運ぶ必要があります。
ただし、徒歩で給水所へ行く方や、自宅まで距離がある方は、折りたたみカートがあると運びやすくなります。
わが家では実際に使用していませんが、選ぶ場合は耐荷重だけでなく、タイヤの大きさ・持ち手の高さ・折りたたんだときの収納場所も確認しておくと安心です。
防災備蓄水は普通の水でもいい?
防災用として販売されている長期保存水だけでなく、普段飲んでいるペットボトルの水を少し多めに買い、飲んだ分を買い足す方法もあります。
農林水産省でも、日常的に水を使いながら買い足すローリングストックが紹介されています。
交換の手間を減らしたい方は長期保存水、普段から水を購入している方はローリングストックなど、続けやすい方法を選ぶことが大切です。
出典:農林水産省「大事な水、どうやって備えますか?」
わが家が10年保存水を選んだ理由


5年保存水を3本、期限切れにしてしまった
以前は5年保存水を備えていましたが、気づいたときには3本の賞味期限が切れていました。
期限切れの水は洗濯に使いましたが、飲料水として備えるなら、やはり期限内に使いたいものです。
その経験から、買い替えや期限確認の回数を減らせる10年保存水に変更しました。


災害時の分別を減らしたくてラベルレスを選んだ
災害時は、いつものようにごみを回収してもらえるとは限りません。
使い終わったペットボトルからラベルを剥がす作業も増やしたくなかったため、わが家では400mlのお水はラベルレスを選びました。
小さな違いですが、非常時の片付けや分別の手間を少しでも減らせるところが気に入っています。


市販の水と10年保存水を比べてみた
わが家にあった市販の水と比べると、10年保存水は容量が400mlと少し小さく、ボトルは硬めに感じました。


400mlは防災リュックに入れたり、家族に1本ずつ渡したりしやすい大きさです。
一方、家にまとめて備える水は、大容量のほうが本数を減らせます。


地震直後は、備蓄水でトイレを流さない
大きな地震や浸水の直後は、下水管や浄化槽が破損している可能性があります。
安全が確認できないまま水洗トイレに水を流すと、汚水が漏れたり、別の場所からあふれたりするおそれがあります。
排水設備の安全が確認できるまでは水を流さず、非常用トイレを使用できるように備えておくと安心です。政府広報でも、大きな地震や浸水時には浄化槽などが被害を受けている可能性があると案内されています。出典:政府広報オンライン
【まとめ】水を分散収納
防災備蓄の水は、1人1日3Lを目安に、最低3日分、できれば7日分を用意します。
3人家族なら最低27L、7日分では63Lです。
一度にすべて揃えたり、1か所にまとめたりする必要はありません。
普段の水を飲みながら買い足す方法でも、長期保存水を備える方法でも大丈夫です。
水の備蓄は地震だけでなく、台風や設備トラブルなどによる断水にも役立ちます。
家族が無理なく管理できる方法で、まずは1本から備えてみてください。
水と一緒に備えている防災食は、普段から食べながら買い足しています。











